GW前の日曜日に加賀市山中温泉の山奥を色々巡ってきた。
山中温泉の街中から車でさらに20分ほど車で走ったところにある集落は東谷地区と呼ばれ、昔、大聖寺藩では、この地区に住んでいる家に炭役を課していて、ここで御用炭全てを生産していたというのである。
暖かい天気のいい日だったので、周辺を含まて散策してきたので書きたい。ちなみに私はこのかた、このエリアに足を踏み入れたのは初めてだった。
まずは、「石川県県民の森」。
ここは、樹齢100年以上のスギ林がそびえ、キャンプやバンガロー・ログハウス・ケビンなどを利用した宿泊体験や、渓流遊びができるエリアとなっている。
杉ノ水川に沿って、色々な施設が整備されていて、季節になるとイワナやヤマメなどの魚釣りや水遊びが楽しめるのだ。
駐車場の近くにあるのが郷土館。
中に入ると、囲炉裏で火が焚かれていたが、生木に近かったからか凄い煙で、残念ながら中に入ることを断念した。
杉ノ水川の上流にのぼっていくと、小さな滝が何ヶ所かあり、ご覧の森林浴センターなども、GW前の準備をされていた。
これからの季節、多くの家族連れなどで賑わうのだろう?
石川県県民の森
加賀市山中温泉杉水町
TEL 0761 78-3883(石川県県民の森事務所)
終日開放(施設は利用時間帯を設定)
無休(施設は11~3月は閉館)
料金無料(一部施設利用は有料)
駐車場無料
郷土館
開館9:00~16:00
さて、日本で限界集落という言葉が使われ始めてから、もうだいぶ経つのではないだろうか。
限界集落とは、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者の集落のことを指すのだが、石川県でも、能登を中心に、そのようなところも多いと思う。
加賀にも、山間の集落あたりで変改集落どころか廃村になったところも多くあり、今日紹介する山中温泉加賀東谷地区も、その一つだったが、幸い、昔ながらの赤瓦で葺かれた屋根と、煙出しが設けられている景観が評価され、平成23年に出水地区が国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されたことにより、注目が集まることになった。
国の重要伝統的建造物、いわゆる重伝建は、市町村が条例などにより決定した伝統的建造物群保存地区のうち、文化財保護法第144条の規定に基づき、特に価値が高いものとして国(文部科学大臣)が認定したものを指しているのだが、2015年7月現在、日本全国で43道府県90市町村の110地区が選定されている。
石川県では、金沢市のひがし茶屋街や主計町など6ヶ所が選ばれている。
そういうこともあり、昔、この地域に関係のあった人たちが、保存を兼ねて人が集まる地区として飲食店や宿泊施設として建屋を改装していて、近年注目を集めるようになってきた。
ちょうど我々が行った日にも、「煙出し・煙出し民具資料館」という新しいお店がオープンして、オープニングのイベントが行われ、餅つきなどもあったりして多くの人で賑わっていた。
ご覧のように、築90年を超える古民家を改装したところに、昔使われていた民具などが展示されていて、入館料500円で、ドリンクと手作りおやつも付いてゆっくりすることが出来る古民家カフェとなっているのだ。
中に入ると、囲炉裏では焼きおにぎりや、芋などが焼かれていて、訪れた人々に振る舞われていた。
我々も、少しご相伴にあずからせていただいた。ありがとうございます。
4月頃から11月末頃までの土日祝のみ営業している。
煙出し・煙出し民具資料館
石川県加賀市山中温泉杉水町ハ95-1
TEL 0761-78-0682
4月頃から11月末頃までの土日祝のみ営業
ドリンクと手作りおやつ+入館料で500円
10:00~16:00
最後は、古九谷窯跡について。
山中温泉から、前述の東谷地区に向かう道の途中の九谷町にある。
九谷焼の名前も、今からおよそ350年前、大聖寺藩初代藩主の前田利治が、この九谷地区で陶石が発見されたのをきっかけに窯が設けられて、古九谷が焼かれたことが始まりである。
その後、50年ほど古九谷の生産がおこなわれているが、ある日突然に姿を消してしまったという不思議な焼き物なのである。
一応、古九谷窯跡となっているが、登り窯があった斜面は保存のため埋め戻されていて、また観光施設として整備されているわけではないので、駐車場もなく、ご覧のような錆びれた遺構となっている。
これからの季節、山間部も観光しやすい季節になってくる。自然の空気をたっぷり浴びてリフレッシュをはかるのもたまにはいいのではないだろうか。
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