北陸新幹線金沢延伸後の小松市の未来を考える(食と観光を中心に)その6「産業観光」
さて、今回は小松の既存の観光地と、その目指す方向性について考えてみたいと思います。
小松はご存じの通り、どちらかといえば産業の街で、いわゆる第2次産業の街だと言えます。それは小松製作所(コマツ)の企業城下町であることからもわかります。
また、繊維産業についても多くの会社が昔から存在していることでも知られています。
そのため、小松市では「産業観光」都市を目指した試みを始めていますが、まだ具体的なものが見えない気がします。
ちなみに「産業観光」については、国土交通省が「産業観光ガイドライン」というものを出しています。
そこには「産業観光(さんぎょうかんこう)とは、歴史的・文化的に価値ある工場や機械などの産業文化財や産業製品を通じて、ものづくりの心にふれることを目的とした観光をいう。日本では東海旅客鉄道初代会長の須田寛が初めて提唱した。」と書かれています
一昨年秋に、小松市で「全国産業観光フォーラムin こまつ」が開催されました。私は残念ながら行けなかったのですが、今回、このシリーズを書くときにWebで調べていたら、その時の報告書がアップされていましたので読みました。
そこには色々ヒントになるようなことも書かれていましたが、このフォーラム自体が全国的な持ち回り開催なので、ある意味総花的な内容にならざるを得なかったと思います。
伝統産業や食との関係、さらには小松製作所発祥の地ということでの「ものづくり」を観光資産として活用しようということなど盛り沢山でした。
まぁ、このあたりは小松製作所の施設や生い立ちなどがわかるような過去の遺産をメインに考えているようですが、残念ながら小松には歴史ある施設関係はほとんど壊されていて残っていません。
話は元に戻しますが、大切なのは、日本でもナンバー1を目指すような突出するコンテンツなのです。他に勝てる一点に人・物・金・時間を集中投下することです。そうでないと決して他の地域に勝てませんし、総花的な予算消化では結果的に無駄なお金の使い方に終わってしまう恐れが大きいのです。
もちろん、前にも書きましたが、行政として一つのところに予算を割くことが出来ないことはわかります。
5月には小松の木場潟で、天皇皇后両陛下ご臨席のもと「第66回全国植樹祭」が開催されました。全国から多くの関係者が集まり大きな成果をあげました。
ただ、このようなイベントには、植えた木の芽をいかに実りとして摘み取るかにかかっているとも言えます。これからが正念場なのです。今後どうしていくのかわかりませんが、是非より大きな成果に結び付けてほしいですね。
あと「環境王国こまつ」という位置付けも大事です。また、安宅関や勧進帳の街としての取組が必要なのも重々わかります。
しかしながら、あえて何度も書きますが焦点を絞り、ニッチな領域に特化することが唯一活路を開けくことが出来るのだろうと思うのです。
たぶん、市内には光るダイヤモンドの原石が必ずあるはずです。それと前回も書きましたが点ではなく面としての広がりを意識した展開が必要だということを。
そうそう!私の立場としては、「食」との組み合わせは必ず必要だと思っていますよ!
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