金沢しいのき迎賓館2F「ジャルダン ポール・ボキューズ」はさすがの貫禄でした
旧石川県庁が石川県政記念しいのき迎賓館として生まれ変わったのが2010年(平成22年)4月。
生まれ変わるにあたっての目玉として誘致されたのが「ジャルダン ポール・ボキューズ」である。
ここは、東京広尾の有名フランス料理のお店「レストランひらまつ」が経営母体で、ミシュランガイドで47年に渡り三ツ星に輝き続けるフランスのポール・ボキューズ氏と組んで出したお店なのだ。
私も1階のカフェに行ったことはあるが、「ジャルダン ポール・ボキューズ」に行くのは今回が初めて。今回とある結婚披露宴に行ったのだ。
正統的かつ伝統的なフランス料理を食べ機会などめったにないので、どんな料理が出されるか興味津々であった。
披露宴は旧知事室を改装したダイニングルームで行われた。内装も旧知事室の雰囲気をうまく残していて、落ち着いて食事を楽しめる空間になっている。天井には金沢兼六園の雪吊りを模した大きなシャンデリアがぶら下げられている。
まぁ、50数名入ると、さすがに狭く、テーブルの料理も順番に手際よく食べないとサービスの人が困ることになる。
まずは、冷たい前菜で「そら豆のブランマンジェ 生ハムのジュレと共に」。
温かい前菜は「ヤリイカのプランチャ焼き グリーンアスパラのリゾットとアーティチョークのセジール バルサミコのレディクション」。プランチャ焼きとは、鉄板焼きのこと。これは美味しかった。
白い泡のようなものは、オリーブオイルのムースのソースである。
スープは、ポール・ボキューズ氏のスペシャリティで「トリュフのスープ」。正式名称は「スープ・オ・トリュフ・ノワール・ヴェ・ジェ・ウ Soupe aux truffes noires V.G.E.」。
こんがりといい色に焼いたパイ包みを開けると、澄んだ上品なコンソメスープの中に小さく角切りにした野菜が浮かんでいる。本来はパイ生地は上部を崩してから中のスープを飲むのだが、写真撮影のためパイ生地を外してパチリ。(^^;;
料理名にも入っているトリュフがいい香りをかもし出していた。ご覧のようにちゃんと入っている。(^^;; あとはフォワ・グラも入っていた。
この料理がスペシャリティといわれるのは、ポール・ボキューズ氏が1975年にエリゼ宮での午餐会に出したもので、当時のジスカール・デスタン大統領に捧げた料理なのだそうだ。さすがの味である。
このときジスカール・デスタン大統領は、ポール・ボキューズ氏にフランス料理の大使という名目でレジョン・ドヌール勲章 Legion d’Honneurを授与している。
メインの魚料理は「真鯛のヴァプール アネットの香るソース ブールブラン 春のピースを添えて」。ヴァプールとは「蒸気」のことで、つまりは蒸し料理。アネットはセリ科の植物で日本語ではウイキョウ。
肉料理は「軽く燻製をかけた鴨胸肉のロースト 季節野菜のジャルディニエール ヴィオレットソース」。ジャルディニエールとは肉料理などのつけ合わせ温野菜のこと。
こちらは披露宴でケーキカットされたケーキ。
コーヒーには小菓子が付く。
「ジャルダン ポール・ボキューズ」には初めての訪問だったが、金沢でフランスの有名店の味を楽しめるのはうれしいし、今後、北陸新幹線が金沢まで開通したあとは、鮨や和食だけではなく、この手のお店のような幅の広い食事を楽しめる街となって欲しいと思う。
ジャルダン ポール・ボキューズ
石川県金沢市広坂2-1-1
しいのき迎賓館2F
TEL 076-261-1161
ランチ
11:30~15:00(L.O.14:00)
ディナー
17:30~22:00(L.O.20:30)
月曜休(祝日の場合は翌日)
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