仙台で三陸の味覚を楽しむ「わたり あら浜」で天然ホヤ・岩がき・はらこ飯で大満足
昔、初めて仙台でホヤを食べたとき、苦味とエグ味(渋み)で、こんなものどこが美味しいのか?と思ったことがあった。
それ以来、ホヤは食べたことがなかったのだが、10数年ぶりに食べた。しかし、今回食べたことで、これまでのイメージがまったく変わってしまった。
それほど美味しいホヤを食べたのは、青葉区本町の鮨店「わたり あら浜」である。
実は、こちらのお店は、春は「ほっき飯」、夏は「しゃこ飯」「あなご飯」、冬は「かき飯」などで有名なのだが、秋は「はらこ飯」がウリのお店なのである。
亘理町あら浜地区が発祥の「はらこ飯」。もともとは「あら浜」も、そこにお店があったのだが、2年半前の東日本大震災で残念ながら閉店し、改めて仙台市内に店を構えた。
行ったのが8月末で、秋の「はらこ飯」が始まっているかどうか心配だったが、電話をすると、「今年は普段より一週間早く、ちょうど昨日から始めました。」と言われラッキー!
19時ごろお店に到着。先客は一組だったが程なく帰っていったので、しばらくの間は我々だけになった。
握り鮨を食べるときは私は必ずカウンターの席に座るが、今回はお座敷の席にした。
まず、突き出しとして、こちらが出された。これだけで酒が飲めそうな内容である。
もずく酢、枝豆、イカの塩辛、おひたし。
その後、品書きに書かれていた「ホヤ」の文字を見つけ、お店の人としばし「ホヤ」談義。昔食べたら苦味・エグ味(渋み)があったと話したら、ホヤは鮮度が命ということで、「うちのは大丈夫ですよ!」とすすめてくれた。
そこで信用して頼むことにしたが、これが正解であった。ホヤのイメージが覆った。コリッとした食感でなかなか美味しい。品書きには天然のマボヤ(750円)と、赤ボラ(850円)があったが、お勧めはマボヤということだった。しかし、殻はグロテスクである。
あと、品書きに「初がつお」と書かれていたので、この時期(8月末)に?と思ったが、三陸沖では初がつおと戻りがつおはほとんど同じ時期なようだ。
写真は塩たたきにしたもの。そのままでも美味しいが、わさび醤油で頂くと、これまた香ばしさが増し、旨みも増す。
こちらは、三陸の岩がき。岩がきは能登も美味しいが、こちらの岩がきもジューシーでプリンプリンの身が最高!
そして最後の締めに頼んだのは、もちろん、こちらのお店に来た目的である「はらこ飯」。
思ったより大きめの容器で出された。
蓋を開けると、大ぶりの鮭の切り身の上にイクラもたっぷり盛られて見ただけで美味しそうである。
お店の人が説明してくれたが、鮭は秘伝の割り下で煮て、その煮汁でご飯を炊くのが、宮城県亘理郡亘理町に伝わる郷土料理としての「はらこ飯」なのである。
「鮭いくら丼」は白いご飯の上に鮭とイクラを盛るが、「はらこ飯」は鮭の煮汁でご飯を炊くので、より鮭の旨みを感じるのだ。そして、煮汁は継ぎ足し使うので、だんだんと鮭の旨みが煮汁に染みこんで美味しくなってくるということ。う~ん、また来て食べたいほどだ。しかし、シーズンが始まって2日目の「はらこ飯」でも十分満足する美味しさである。素晴らしい!
鮭のあら汁をサービスで付けてくれた。
ちなみに、「わたり あら浜」では、名物の「四季飯」として、紹介した秋の「はらこ飯」以外に、ほっきめし(12月中旬~4月末)しゃこめし(5月初旬~6月末)あなごめし(7月初旬~8月末)などがあり、季節ごとに三陸の旬の幸の飯を楽しむことが出来る。
アルコールは生ビールと宮城の地酒を2種類頼んで、以上、2名で7,775円。大体1万円ほどかと思ったら、とてもリーズナブルで大満足。また来たいお店である。
わたり あら浜
宮城県仙台市青葉区本町1-10-15
TEL 022-263-0840
ランチ11:30~14:00
ディナー17:00~21:00(L.O.20:30)
月曜休
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