小松のご当地グルメ、小松うどんシリーズ「つえ村南店」のかぶとうどん
小松のご当地グルメである「小松うどん」については、過去に何度も書いてきた。
実は、小松うどんについては、俳人の松尾芭蕉が「奥の細道」の旅で加賀を訪れた際に、小松から干しうどんを贈られ、喜んだという記述が「芭蕉書簡集」に残っているほどである。伝聞によると、さらに一度小松を離れた松尾芭蕉が、小松のうどんを食べにわざわざ戻ってきたというのである。
そんな芭蕉が小松うどんを賞賛してから300年経過したことを記念して、昨年小松うどんの認定制度が出来、現在では多くのお店が登録されている。
今回もその認定店の一つである「つえ村南店」に行ってきた。
実は、このお店の近くには、多汰神社という神社がある。
この神社には、加賀国篠原で討たれた平家の武将、斎藤別当実盛の甲が奉納されている。実盛は、源平の合戦、篠原の戦いで木曽義仲と戦った。そのとき実盛は、自分の老いを隠すため、白髪を黒く染めて戦いに挑んだがあえなく討死。しかし義仲は実盛の首を見て幼少の頃の養父と気づき、深く悲しむこととなる。そこで実盛の霊を慰めるために多太神社に兜を奉納したものであると言われている。
そして、この多太神社の実盛の兜を有名にしたのが松尾芭蕉である。五百年の歳月を経て、1692年に小松の地に赴いた芭蕉は、多太神社に奉納されている実盛の兜を見て、句を詠んだ。「むざんやな 甲の下の きりぎりす」と。
ということで、「つえ村南店」には「かぶとうどん(680円)」というメニューがあるのである。
これは、おでん種でもある「餅巾着」が具材として使われているうどんで、たぶん、「餅巾着」をかぶとに見立てているのではないかと思う。
ツユの味は小松うどんそのもの。昆布のダシが利いていて柚子の香りもほんのりと美味しい。うどんもコシの少ない小松うどんそのもので、ノド越しがいい。
日曜日の11時40分ごろにお店に行ったのだが、すでに7名ほどが居たので、私もこれまで行ったことがなかったが地元の人にも人気のお店なのだろう?
つえ村南店
小松市上本折町76
TEL 0761-22-3640
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