世界遺産高野山にある「中央食堂さんぼう」で気軽に精進料理を楽しむ
精進料理とは、殺生を禁じた仏教の伝統に従った料理のこと。
肉や魚、乳製品、卵などの動物性食材。ニラやにんにくなど刺激の強い野菜も使用せずに作られる料理のことで、いわばマクロビオテックな料理である。
精進料理の基本は五色(青・黄・赤・白・黒)、五味(酸、苦、甘、辛、鹹(塩味))、五法(生・煮・揚・焼・蒸)。これらをバランスよく調理する料理法である。
昔は、家族が亡くなった時は四十九日が空けるまでは、このような料理を食べたのだが、最近では初七日前に食べてしまう家も多いだろう?
このブログでは宗教的なことは書かないが、まぁ、日本人ならばたまには体のデトックスのためにも精進料理を食べたほうがいいかもしれない。
せっかく高野山に行ったからには、本来であれば宿坊で一泊して精進料理を堪能したいところだが、今回は日帰りの旅。ランチに食べることにした。
入ったのは金剛峰寺のすぐ近くにある「中央食堂さんぼう」というお店。お店の名前だけで判断すると街の定食屋さんのようだが、佇まいもいい感じですぐここに決めた。
12時少し前だったが、5~6組ほど順番待ち。9月の休みに行ったのだが、まだまだ高野山への観光客が多い時期だったのでしかたがない。
私が頼んだのは、こちらのお店のメニューのトップを飾っていた「精進花篭弁当(2,100円)」。他の客もこれを頼んでいる人が多かった。
花篭には、胡麻豆腐や季節の野菜の天婦羅、粟麩田楽、炊き合わせなどはきれいに盛られている。イカのように切られたこんにゃく、ごぼうのようなメンマのきんぴらもあり、味の変化があって楽しめた。
ご飯は麦大豆御飯。食べやすく美味しかった。
妻のほうは、暖かい汁物が食べたいということで、こちらの「胡麻豆腐鍋(1,260円)」を頼んだ。妻には好評であった。
きれいな空気、そしてスピリチュアルな場所での精進料理。日本人の心を感じさせてくれるランチであった。
中央食堂 さんぼう
和歌山県伊都郡高野町高野山722
TEL 0736-56-2345
10:00~16:00(夏季は~17:00)
不定休
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