住宅地にひっそりと佇む「すし処 夢膳」は素材にこだわりの創作鮨のお店
久しぶりの鮨、万難を排してお店選び。選んだのは博多駅南にある「すし処 夢膳」というお店。
お店自体は住宅街にあり、お店の看板なども出ていないので、非常にわかりづらい。
「何故、ここにお店を出したのですか?」と、ご主人にお聞きすると、裏が実家ということであった。なるほど!
ここ「夢膳」は私の好きな創作鮨、細工鮨のお店。お聞きすると北九州プリンスホテルで十数年ほど修行したようで、その後、しばらく何もしないときがあったときに、北九州の鮨の名店「もり田」などで美味しい鮨を食べ、こんな鮨を作りたいと思って鮨屋を始めたという。
ご主人は鮨に対して、とても研究熱心なようで、こちらの永瀬牙之輔著『すし通』(四六書院 1930年)なども購入して研究に勤しんでいるそうだ!?
では、食べたものを順番に紹介していきたい。まずは、ビールを一杯!つまみを頼むことに。まず出されたのは石鯛。身が締まってこりっとした食感、旨かった。
こちらはカンパチ。
続いて、真鯛を昆布締めしたものをタタキで。最初は炙った感じの味で、その後、ほんのりと昆布の味が口の中に広がっていい感じ。
こちらは鳥貝。身がしっかりとして味わいもまた結構なもの。
車えびは、身が締まっていて、プリンとした食感で最高。
頭は炙って出してくれた。
こちらは煮だこ。味が中までしみて柔らかい。贅沢にも〆張鶴を使って煮込んでいるらしい。
そして、ご主人が最高の鰻だと自慢の逸品「鰻の白焼」。わさびを少し載せあら塩も少しつけて食べる。上品な脂がわさびとあら塩にあう。
さて、ここらで握りにしてもらう。ガリはこだわりの自家製。わさびもわざわざ静岡から直接取り寄せている。
ネタケースやカウンターも白木で造られていて、シンプルな内装と相まっていい感じである。
このお店の握りは、醤油をつけずに食べる。そして特徴的なのはシャリに色が付いているからである。これは酢に赤酢を使っているからである。赤酢のほかは塩のみ。
江戸前の握りは昔は赤酢を使っていたそうであるが、いまはほとんど赤酢と他の酢をブレンドしているお店は多いと思うが、赤酢だけを使っているところは少ないと思う。味的には甘みが少ない締まった感じのシャリで、好みの握りとなっている。
そして、握りは小ぶりだが、比較的しっかりと握られていて、口の中で「ハラリ」というわけにはいかないが、甘みを押さえてネタの相性も良かった。
こちらは石川でもおなじみのノドグロ(赤むつ)。
ヅケを赤身ではなく、中トロで。これは珍しい。
車えび。その都度茹で上げて握ってくれる。少し暖かさが残っていて食感も素晴らしい。
コハダ。酢の塩梅もなかなかのもの。
アジは煮切りで。個人的にはしょうがとあさつきを乗せて食べるほうが好きかな?
ウニは唐津産。しっかりとした身で軍艦巻にしなくてもいい。味も濃く満足。
煮アワビは柚子胡椒がほんのりと。
自家製のきゅうりを使った巻物。こちらはツケ醤油で。
最後は玉子。少し甘めの味付け。デザート代わりかな?
あと、握りは何種類か出されたが、美味しいものを目の前にすると写真を撮り忘れる癖があり、残念ながら紹介できない。その中でも穴子が柔らかくて旨かった。
福岡の隠れた穴場の鮨店を見つけてハッピーな一日でした。
夢膳
福岡市博多区博多駅南4-12-33
TEL 092-431-3301
17:00~22:00
日祝休
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コメント
むねさん
御意!穴場とはいえないかも……?(^^;;
投稿: あさぴー | 2008/07/23 19:45
こんばんは。
『夢膳』ですか…。福岡じゃ名は通ってますよ~
投稿: むね | 2008/07/22 18:22