北陸の気候と金沢の土地が生んだアート「金箔」
金箔の生産は石川県が全国のシェアの99%を占めている。シェア99%というのは凄い数字である。
箔打ちは、10円硬貨ほどの大きさの金合金をたたいて、たたみ2枚分くらいの大きさにまでのばして、金箔を作る作業。薄くのばされた金箔は、工芸品や織物、仏像(ぶつぞう)・仏具、建築物などに使われている。
有名な京都の金閣寺も、もちろん金沢の金箔が使われている。
では、なぜ、そのようなシェアを持つようになったのか?
金沢の気候・水質・風土が金箔を作るのに適していたことが、金沢箔を発展させたようである。まず、雨が多く湿気が多かったことで、金箔つくりに嫌われる静電気が起きにくいといった点。金沢市内を流れる浅野川が箔を裏打ち和紙を作るのに適していたこと。最後は、金沢という街は伝統工芸が盛んで、金箔の一大消費地であったことなどが理由である。いまでは、日本の消費のほとんどをまかなうようになっている。
それと、一時ブームになった「あぶらとり紙」は、金箔を打つときには裏打ちの紙を箔の間に挟んで打ち込んでいくのだが、そのときに和紙の天然繊維がなめらかになるだけでなく、 繊維質がキメ細かく、組織が活性化し、よく肌になじみ 、ばつぐんの吸収力を発揮するのだそうだ。
男の私には、使い心地といった感想など書けないが、化粧には欠かせないものなのであろう?
写真は少し分かりづらいかもしれないが、全て金箔が張られている蔵が店内にある、ひがし茶屋街の「箔座ひかり蔵」というお店である。
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コメント
金を見ると目の色が変わって、剥がしだす輩がいるから?
でも、全面金だと、ホント、目がチカチカして、マジ目の色が変わりそうです。(^^;;
投稿: あさぴー | 2005/04/11 08:15
昨日、見てきました。イチロー親方ですし・・・。
でも、手で触れると問題なので、内部に入れないのは残念ですねぇ~。対候性はあるんですけどね・・・。
投稿: たっくん | 2005/04/11 05:55